お金にまつわる大切な話

価格設定の意図 ~ 必ずしも「買って下さい」とは思っていない理由

更新日:

守之助です。

今回は、いわゆる「一般消費者」に該当する方に、事業者の視点の「価格設定」についてお話ししましょう。

価格設定、ビジネス界ではプライシングとも呼びます。
実は価格というのは、様々な目的をもって設定されています。

本稿ではその1つである、「対象者を絞る機能」について、以下で簡単にお話しします。

価格設定には目的がある

一般的に、価格の感じ方は「安い・普通・高い」の3種類ですが、これにはそれぞれの対象や意味があります。

 

①安いと感じる場合

安い価格設定をする目的は、事業者が「シェア(市場占有率)や知名度(覚えてもらう)が欲しい」等の場合です。

これは主に大企業の戦略なので、当然「対象は大衆であり、その金銭感覚に合わせた設定」がなされています。

 

②普通と感じる場合

普通の価格設定をするのは、上記①のシェアや知名度が、ある程度充足された後等の場合が多いです。
そしてこれは「売上」を狙った価格設定です。

売上=単価✕販売数量ですよね。

つまり、「販売数量が落ち込まないレベル内で最も高く且つ絶妙な線を狙った価格」、それが「普通の価格設定」です。

これも「大衆を対象」にしている場合が多いです。

 

③高いと感じる場合

大衆が高いと感じる価格設定の主な目的は、「バリア」です。
マーケティングでは「ファネル(=漏斗)」とも呼びます。
一番わかりやすいのはハイブランド品などですね。

そもそも何をもって「高い」と言うのかと言えば、
・自分の金銭感覚と比べて高い
・自分の財布の中身と比べて高い
だと思います。

つまり、
・望まない客層が入り込まないようなバリア
・意思の強さを確認するファネル
等の目的であり、「供給・提供する相手を選ぶため」「一定以上の客質をキープするため」です。

「これを高いと感じるような人には、別に買ってもらいたいとは思ってないよ」ということですね。

一般消費者の方は、高い価格設定をみるとすぐ「ガメつい」と考えがちです。
(多くは、自分が買えないからという不満を転嫁したものですが笑)
でもそれは少し違います。

価格を高く設定した場合は、『売上の絶対額』は上がりません。
(トヨタと比べれば、フェラーリの売上総額は圧倒的に少ない等)

つまり、優先順位の1番として「売上が欲しい!」とは思っていないよという「意志表示」なのです。

 

ライザップの場合

おなじみのライザップを例にしましょう。

キャッチコピーはもちろん「結果にコミットする」でしたね。

でももし、こう言って「結果が出せない人」が続出すると非常に困ることになります。
当然「誰でもOK!」とはなりません。

よって「選別」が必要であり、そのために「30万円~」という価格設定にしていました。

この金額を払ってでも!という、「強い意志や願望」がある人に絞ったワケです。
図にするとこんな感じです。

痩せたい

お金の「大事レベル」なんて、みんな大体一緒です。
でもそれを超えて「痩せたい!」と思っている(Bさん)なら、きっちりサポートしますよ、と言っているんです。

結果としてバカ売れしたのは、CMの巧さであり、いわゆるハマったからですね。
(個人的には、当初からあそこまで計算できていたとは思えません。)

 

守之助の場合

私、守之助の仕事は、その方の「未来の富をデザインすること」です。

つまり、将来得られる価値を「割引価格」で提供する仕事であり、当然「損をさせない」という使命があります。
それを経て、最終的には『その方なりの富』を手にしていただかないとなりません。

なので、「結果が出せる人」と「結果が出せなそうな人」を区分できる仕組みが必要です。

結果が出せる人とは

結果が出せる可能性が高い方は、こんな方です。

 

①意志がある人

図にするとこんな感じです。

叶えたい

また先ほどと同じ図ですが。。。

ほとんどの方は「お金は確かに大切。でもお金以上に大切なモノがある!」
そういう方だと思います(一部の守銭奴は別にして)。

さて、ここでCさんをみてみると。。。
「そんなにやりたいわけでもない」
「お金を払うなら別にいいや」
そんなレベルですよね。
こういう人は相手にするだけ無駄です(笑)

一方、Dさんなら、頑張れる可能性・結果を出せる可能性が高いですし、それ以前に、人として「応援したい!」と思うのは当たり前ですよね!

 

②ある程度のお金がある人

現実問題として、これも必要です。

結局、「お金が増える・増えない」とは、使い方の巧拙の結果なのです。
つまり、もし稼ごうとするならば、お金を稼ぐための「活動費」が絶対に必要です。

これは投資然りで、仮に株式投資に3,000円しか投資できなければ、儲けるなんて至難の業ですよね。
なので、そもそも使えるお金がない人は、稼ぐことはできません。

※ 参考までに「未来の富への投資」の最低ラインの目安は以下の通り。

・会社員なら2~3万円/月平均
・小規模事業者でも3~5万円/月平均

正直、この程度の金額すら捻出できないと、先行きは相当暗いのが現実です…

 

私の価格設定

誰でもそうでしょうが、時間には限りがありますし、仕事を通して得たいモノは「決してお金だけではない」ですよね。

私もお金よりも「誰と」を重視しています。

そして「一緒に喜べる方と!一緒に喜びたい!」です。

私の価格設定の目的は、売上ではなく「結果を出せる方を選び出すため」に比重を置いています。
(そして、仕事の関係性だけでなく、遊びも一緒にしてくれるような方です笑)

 

もう1つのハードル

ついでに言えば、もう1つハードルを設けています。
それは「お問合せ」や「LINE登録&トーク」を経ていただくということです。

もちろん、「私がどんな人間か」を確認していただく趣旨です。
でも、たったこれだけで、9割以上の「冷やかし同然の人」の侵入を阻止できます(笑)

稼ぐためには、一定以上の「勇気や行動力が必須」です。

「営業されると面倒臭い?」
そんなのは簡単にブロックできますよね。

「何か怖い?」
普通に考えて、聞くだけでボラれるなんてありません(笑)
(もしそんな事になるのであれば、それは余程、人を見る目がないということなので、むしろそちらの方が大問題です。)

つまり、この程度のアクションを「負担に感じる・躊躇する」のであれば、もうその段階で「稼ぐのは無理な人」と言っても過言ではないのです。

「行動力のない人と一緒に頑張る・結果を出すことは難しい」ので、そこに時間を割いても、楽しい仕事に繋がらないですよね。

他の事業者等においても、「わざわざ問合せを経由させている」ような場合は、大概こういう考え方です。

 

まとめ

なんとなく感じている方もいるでしょうが、時代はもう「客の選別」が当たり前になってきています。

昔は「お客さまは神様」でしたが、今は違います。

「貧乏人ほど手がかかる・クレームが多い」ことはビジネス界の常識なので、各社とも、極力それ以外の人に売るように努力しています。

日本全体の貧乏化で卑しい人や浅ましい人が増えてきている、その結果、そういう人に直接応対せざるを得ない社員(サラリーマン)の方のストレスも増えてているからです。
(ある意味、サラリーマン同士の潰し合いのような様相を呈しています。応対する方にしてみれば、たまったものではないですね…)

今後ますます「丁寧に対応すべきお客さま」と「適当にあしらう客」という、収入と同様に「待遇の二極化」も進んでいくように感じています。

我々のような庶民でも、せめて「普通の待遇」が受けられるようなレベルのお金は持ちたいものですよね。

 

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