貧乏人を量産する悪魔の病 ~「100%症候群」とは何か
「お金で困らない脳」シリーズ、今回のテーマは「100%症候群」です。
これはよく「10割バッターにはなれない」などとも表現されることですね。
お金が稼げない2大要因の1つです(もう1つは「逃げ過ぎ症候群」)。
なので、仕事やお金で困らないためにも、是非当てはまっていないかどうかをチェックしてみてください。
すぐに答えを求める・出そうとする悪い癖
100%症候群とは、物事に対して、
- 100%であるか否か
- 100点であるか否か
- 10割であるか否か
- 0か1かのどちらか
- 右か左かのどちらか
- 安全か危険かのどちらか
- 好きか嫌いかのどちらか
このように、物事を極端に考えるクセがついていることを指しています。
これに罹患すると、基本的に二択でしか物事を考えられない・捉えられないのです。
短絡的で浅はかな思考しかできなくなったり、100%以外は認めなかったりします。
例えば会社の会議。
上司「何かいい案はないのか!」
一同「・・・・(シーン)」
よくある話ですよね。
こんな場合は、いい案を出そうと一所懸命に考えを巡らせると思いますが、その際はつい「100点満点の答」を探してしまいがちです。
そして何か思いついたとしても、自分で「100点とは思えない・・・」と感じていれば、黙ったまま発言せずにお蔵入りにしてしまう。
一方の上司も100点の案を期待したり、一撃で現状を打破できる意見をいきなり欲しがっていますよね。
これが100%症候群です。
でも、いきなり100点はハードルが高過ぎではないですか?(笑)
まずは50点でもいいではないですか。
その意見を起点にして60点、70点と上げていけばいいのです。
そもそも世の中に100点回答なんてないのに、アホな上司は批判ばかりする。
その結果、何も進まない。ホント時間が勿体ないです。
逆の場合も、もちろんあります。
とある社員さんが無事に1つ、いい案を言えたとしましょう。
すると以降は、多くの人が考えることを放棄して、それ以外のアイデアは悪手であるかの如く突っぱねたりします。
まだまだ良いアイデアが出る可能性があるにもかかわらず、です。
100%を目指すことは悪いことではありませんが、いきなりそこに至ることを前提とするのは、悪いこととと言い切ってもいいです。
お湯ひとつ沸かすのだって、コンロにヤカンを置いた瞬間に沸騰したりはしないですよね。
当たり前レベルでいえば、それと同レベルのことなのです。
「わかっているのにできない」
私たちの永遠のテーマの一つですね。
枚挙にいとまがありませんが、この弊害について、もう少しだけ挙げてみます。
ビジネスに「絶対成功」はありえません。
投資に「必ず儲かる」はありえません。
なのに世の中の人は、絶対大丈夫!という言葉でホイホイ騙されます。
というか、敵はよく知っていて、完全にこの心理を利用してるのです。
いろいろなことに頑張っている方から、よく聞く話です。
セミナーなんて色々ありますし、あちこちで開催されています.
私も仕事柄、セミナーに行きますが、だいたい3~10万円ぐらいです。
事業者対象でもこんなものです。
セミナーに限らず、高ければいいというものではないです。
でも、高いと良さそうだと勝手に思い込んでしまいますよね。
セミナーは、実際に効果が出るか、もっと言えば、最初の1歩という行動に繋がり易いように工夫されているかかどうかがポイントなのです。
人それぞれの考え方や収集した情報量の違いはありますが、それでも、さして根拠もないのに「上がると思い込んでいる」「不安であっても、上がるとしか考えないようにしている」という方が多いと感じます。
「もう少し考えればよかったなぁ」
残念ながら損をしてしまった方の中には、こんな風に思った方も多いのではないでしょうか。
(でも大丈夫です!この経験という財産が、後のあなたの人生に、必ずいい結果をもたらしてくれます。)
そんな時は、投資上級者の思考を参考にしてみてください。
彼らは決して盲信などしません。
常に「自分の判断した通りにはいかない可能性」を考え、それに対処できるだけの備えをしています。
だからこそ、生き残れますし、次の1手に繋げていけるのです。
繰り返しになりますが、100%症候群というのは、物事をゼロイチで考える悪いクセのことを指します。
パーフェクトだと感じない限り、ダメ出しをしたりします。
あるいは、ちょっと前までビビッていたかと思うと、突然「ええい!」と清水の舞台から大ジャンプするなど、極端な行動に出たりします。
でも世の中なんて、中間的なことがほとんどなんです。
ビジネスを目指すなら、答えを1つに絞らないクセをつける
トランプ米大統領が言ってました。
「全ての選択肢がテーブルの上にある」
これです。
免許を取る時に教習所で習った「かもしれない運転」って覚えていますか?
あれです。
その時々で取れる行動は1通りしかありません。
身体は1つしかないので、右か左かのどちらかを選ばないとなりません。
でも常にそれ以外の可能性も想定して、そしてそれを無視をせず、いつでも対処できる準備をしておく。
ビジネスを目指す方であれば、日頃からコレを訓練して、短絡的思考に抗するタフな脳を作りましょう。
まとめ
物事には幅があります。
可能性にも幅があります。
言葉にすると、当たり前すぎてスーッと流してしまいがちな部分ですが、実際、本当に多くの方が、その幅に見合うだけの複数の可能性を想定せずにいます。
だからこそ、答えを1つに絞らず、臨機応変に対応できるようにする。
1つで満足せずに、1つに決めつけずに、より良い考えを求め続ける。
一方で、100%でなくとも、まずやり始めてみる。
こんな事が大事かな、と思います。
「勝てる確率が60%しかない。だからやらない。」のでは、勿体ないではないですか。
「60%と言うのなら、ではどうやるか・どの程度のリスクまでなら許容できるか」を考えて、その確率を受け止めた上で取組めばいいのです。
あとは走りながら「もっと確率を上げていくために」と考えればいいですし、「見込みが薄い」と思った場合、いつの時点でやめるかを決めておけばいいだけです。
そしてまずは、100%症候群になっていないかをチェックする所から始めてみませんか。
追 伸
なぜ人は100%症候群に陥るのか?
それは、私たちの脳が、もともと持っている機能に原因があります。
宜しければ、コチラの「仕事でもお金でも!成功予定者に必須の【自分の脳ミソの性格を知っておく】ということ」も読んでみてください。